現在、山形花笠まつりパレードで歌われている「花笠音頭」の歌詞は、第1回目の花笠音頭パレード(のちの『山形花笠まつり』)に向けて新しい歌詞を一般公募し完成しました。一般公募では、県内外から100を超える歌詞が集まり、その中から13歌詞を選定し、従来からあった2歌詞を加えた15歌詞で構成されています。
山形花笠まつりのために考案された「花笠音頭」は、山形県の「母なる川」と呼ばれている最上川の流れに沿った、各地の名所名物を歌い込んだものになっています。
また、従来から唄われている「花笠音頭」は、別名「花笠踊り唄」とも呼ばれ、その起源については諸説あるようですがそう古いものではありません。
明治・大正の頃、山形県村山地方で歌われていた「土突き唄」が元唄となり、大正8年頃に尾花沢(山形県)郊外のかんがい用溜め池工事の際に、土突き作業をする時に調子を合わせるための作業歌に「渡り土方」が歌う船方節や八木節などがミックスされて、新しく歌われた土突き歌が「花笠音頭」だとされていますが、現在のように賑やかな伴奏(三味線と尺八、太鼓)を入れて民謡化したのは昭和の初期の頃です。
「ヤッショ、マカショ。」の囃子ことばは、その土突きの際の調子をあわせる掛け声から出たといわれ、また一説には、同じ囃子ことばが最上川河口の港町酒田市の民謡「酒田舟方節」にもあり、それを取り入れたともいわれています。